フットサルを日本一のスポーツに ── F GAME.5、名古屋で2000人を動かした一日

「あれ、フットサルってオフサイドないのか?」

開始5分で、そのレベルだった。

だが——
それでも楽しめてしまうのが、このイベントの強さだった。

鉢嶺はこの日、親交の深いお客様に招待され、あしざるFCの主催イベント、「FGAME.5」に来ていた。

あしざるFC ── 「フットサルを日本一のスポーツに」を本気で言う集団

あしざるFCは、キャプテンののぶくんやかにゃ、レインらを中心に結成されたフットサルチームだ。YouTubeチャンネル登録者数は300万人を超え、「フットサルを日本一のスポーツに」というテーマを掲げて競技活動と動画発信を並走させている。

彼らが主催する超演出フットサルイベント「F GAME」は、2024年の第1回から回を重ねるごとに規模を拡大。第2回では2500人超を動員し、第3回は初の2DAY開催を実現した。そして今回の「F GAME.5」は名古屋・金城ふ頭アリーナで開催された第5弾。最終目標として掲げる代々木第一体育館満員への道のりを、一歩ずつ刻んでいる。


スポンサー席での再会、そして場内アナウンス

鉢嶺は会場に到着すると、スポンサー席に案内された。席に向かうと、先に座っている人物がいた。

顔を見て、すぐわかった。かつて鉢嶺が銀座の高級クラブで黒服として働いていた頃に、大変お世話になっていたお客様だった。パズドラで知られるガンホーの役員。上場企業の重役が、名古屋のフットサルイベントのスポンサー席に先乗りしている。世界は狭い、というより、縁のある人間というのはどこかでまた交差するものだと思った。

そのお客様と談笑している間に、スポンサー企業の読み上げが始まった。会場のアナウンスに「ZENNO GROUP」という名前が呼ばれ、ロゴがスクリーンに表示された。

2000人の観客が見ている場でそれが流れるのを思いがけない隣人と並んで眺め、鉢嶺は少し誇らしい気持ちになった。


第1試合 ── 赤いスーツの監督

会場には子供連れの観客が目立った。この日の来場者数は2000人以上。フットサルのイベントとしては異例の光景といっていい。

最初の試合は、あしざるFCのジュニアチーム的位置づけである「サルベイビー」と、ロボガトジュニアフットサルクラブとの一戦だ。子供たちがコートに入ってくると、スタンドの空気が一段柔らかくなった。

コート脇に立つのは、監督として登場したのぶくん。トレードマークの赤い髪と同じ色のスーツに身を包んでいた。

そのスーツを見て、鉢嶺には覚えがあった。ZENNO GROUPのオーダースーツ事業で提供したものだ。スクリーンに映し出されたのぶくんの姿を見ながら、「ちゃんと着てくれてる」と思った。それ以上でも以下でもないが、悪い気はしなかった。

試合の合間、コート脇にいたのぶくんに声をかけた。「スーツ、似合ってますね」と言ったら、「ありがとうございます、めちゃくちゃ気に入ってます」と返ってきた。

赤い髪に赤いスーツ、という全身で主張している男が「気に入ってます」と言うのだから、こちらとしては作った甲斐がある。せっかくなので写真も撮らせてもらった。

試合はサルベイビーが4-0で勝利し、その後に試合を控えているあしざるFCを勢いづける形となった。


第2試合 ── あしざるFC vs タイフットサルリーグ選抜

メインマッチはあしざるFCとタイフットサルリーグ選抜チームの一戦。両チームの選手がコートに整列したとき、会場のテンションが切り替わった。

この試合はFGAME独自の特別ルールで行われ、通常のフットサルより得点が生まれやすい展開になっていた。

鉢嶺はフットサルのルールをほとんど知らないまま来ていたが、それでも試合の流れは追えた。点が入るたびに場内が沸く。シンプルに面白かった。

結果はあしざるFCが24-6で大勝。のぶくん自身もF GAME初ゴールを含む2ゴールを決めた。


試合後、ライブへ

試合が終わると、コートがそのままステージに変わった。あしざるFCによる楽曲ライブが始まり、会場の空気がまた別の熱を帯びた。

フットサルを見に来た2000人が、そのままライブを聴いている。スポーツとエンターテインメントを同じ空間で成立させるという試みが、確かに機能していた。


まとめ

ルールがわからなくても楽しめた、というのが正直なところだ。それはたぶん、あしざるFCが「フットサルを知らない人に届ける」という部分に相当本気だからだろう。

代々木を目標にする、と彼らは公言している。名古屋で2000人を動かした一日を見ていると、あながち遠い話でもないと思えてくる。赤いスーツの着こなしも、様になっていた。